再生可能エネルギーと脱原発

9月18日、自然エネルギー千葉の会主催の「放課後の倉阪教室・自然エネと私達の生活」に参加してきた。
倉阪秀史先生は千葉大法経学部の先生で千葉市と一緒にいろいろな自然エネルギーの試算を出したり、法律を立案したりしているそうだ。

今回参加してみてわかったことは、まず、「再生可能エネルギー原発代替はできる」ということ。
そして、私が脱原発を考える上で見落としていた点・・・それは地球温暖化の問題。
鳩山元総理が国際公約した2020年温室効果ガスの25%削減をどうするか。

定期点検後に再稼動して、今ある原子炉を40年で廃炉、新設しない場合でも2040年にはすべての原発が止まる。
これが一番ゆるい原発の止め方だという。

しかし、放射性廃棄物の問題や活動期に入っている日本の地震のことを考えると一刻も早く原発を止めたいというのが心情だ。
(ここからは、講演の内容から、私が考えたこと)
原発をすべて止めるためには再生可能エネルギーが成長するまで一時的に天然ガスや火力に頼る。
→鳩山氏の国際公約を世界各国に謝って「守れないけど2050年には世界で50%にする」と約束して早期に再生可能エネルギーに転換する。
節電で電気使用量を少なくし、CO2をできるだけ出さないよう化石燃料の使用量を少なくする。(地球温暖化防止)
→国の方針を明確にして、世界の国々に理解を求める必要がある。
(国の方針がはっきりしない場合や早く脱原発に導くためには、国民の意志を署名や議員への申し入れなどにより圧力をかける必要があるだろう。)


再生可能エネルギーはその土地にあった方法を採用する。
そして海外や大企業でなく、その土地の企業・業者が太陽光や小水力発電や浮体型洋上風力発電などを設置していくことで、その土地の活性化に役立つ。
太陽光はすでに中国などで低コストでできるので、これから日本が力を入れていくのにふさわしいのは、浮体型洋上風力発電がいい。
はじめはコストが高いのでゆっくりと、そして安くなれば加速度的に普及させることができるだろう。
休耕田にメガソーラーじゃなく、例えば駐車場、道路の中央分離帯などにソーラーパネルを設置したり、小さいところから始めるのがいいと倉阪先生は言っていた。

ある人が言っていた。
ソーラーパネルを作るのにどれくらい石油(エネルギー)を使うのかと・・・本質的な問いだ。
私は言葉につまった。
ソーラーパネルなら火災くらいはあるかもしれないが、原発のように暴走することもないだろうし、放射能のように遺伝子を傷つけたりすることはない。
節電、省エネが基本だと思うが、原発よりはマシだと思う。




脱原発も短期的な見方と中長期的な見方があると思う。
子供たちの避難や地域の除染は最優先課題・・・命を守るという視点から脱原発を求めることも大事。
中長期的には再生可能エネルギーへの移行は言い続けなければならない。
価値観、ものの見方は人それぞれ。
脱原発をいろいろな視点、それぞれの心にあった形で訴えていくことが、世論をつくり、国民レベルで推し進める力になるのではないかと思う。


しかしながら、原発を止めたとしても、冷やし続けることは必要で安定な状態に持っていくには時間がかかる。
いままで原子力ムラと呼ばれた人々は、反対意見を排除し、同じ考えをもつ人だけを優遇してきた。
それは最悪の事態を想定しない安全神話を生み、緊急に対処しなければならないときに何もできない、楽観的なことしか言わない組織となった。
これを反省し、原発に対し楽観視する人と悲観視する人を半々有する、何かあってもしっかり対応できる組織を作ってほしい。
私は原発事故の調査のためにも、今ある原発を安定させるためにも原子力の専門家は、必要な存在だと思う。