採血者もつらいよ。

患者さまから採血をすることは、痛みを伴うことだ。
採血をする側としては、できるだけ痛みが少なく、早く採血したいと心がけている。
しかし、改めて採血は難しいとかんじている。

「採血したところが青くなった」とか「はれた」とかというクレームや
「前回4回も刺されたから今回は失敗するなよ!」とプレッシャーをかけられることがある。
もちろん患者さまに不快感を与えて申し訳なく思うが、
私たちが一番恐れていることは、刺した注射針で神経を損傷してしまうこと。

何回も刺されることは痛いし、嫌なことはよく理解している。
でも血管を探って針を動かすほうが神経損傷のリスクが高くなる。
また、採血に時間がかかってしまうと、血液が固まってしまい検査材料として不適になってしまう。
それで、何回も刺しなおしになることがあることを理解して欲しい。

採血が失敗する要因として考えられることは、(患者側)
患者の皮膚の状態(弛んでたり、ふわふわ柔らかかったり)、血管の状態(硬かったり、細かったり)、血管の走行(蛇行)、血管の深さ(見えない、血管の感触がわかりにくい)、血管が動くなど (不整脈
(採血者側)
採血方法の選択(真空管か注射器)、注射針の選択(針の太さや真空管用、注射器用、翼状針)、経験不足など。

採血者の経験でそれぞれの患者の腕や足を見て、どの採血方法を選択するか決め、どれだけリスクを回避して採血できるかにかかっていると思う。
患者の血管に針は入っているのになかなか血液が入ってこないときは、血管が細かったり、血圧が低かったり、患者に不整脈があり血流が悪く注射器に入ってこないなど。

採血部位が青くなったり、腫れたりは採血の仕方によってなる場合もあるが、採血後に採血部位をしっかり圧迫しなかったことによることも多い。
内出血を早く引かせる方法は、採血したばかりはまず冷やし(熱を持っているようなら)、翌日以降、熱が引いたら、今度は温めると早く内出血が治る。
治りかけは黄色くなり、時期に内出血の後は消える。

もし採血部位の痛みが引かない場合は、病院に相談してみるとよいだろう。